ロサンゼルスではすでに無人のタクシーが走っているらしい。それが Waymo(ウェイモ)。
実際に乗ってきたからいろいろ話したい。
Waymoとは
Waymoってなに?ってなると思うが、あのGoogleの親会社である Alphabet 傘下の自動運転技術企業だったりする。
現在はフェニックス、サンフランシスコ、ロサンゼルスで実際に配車サービスとして運用されている。
日本でもすでにテスト走行が始まっていて、「GOタクシー」や「日本交通」そして世界に誇る「トヨタ自動車」が提携を発表した。2026年頃の商用サービス開始を目標にしているから、日本で乗れる日もそう遠くはない。
実際に乗った

アメリカの一部の都市ではすでに商業利用できるため、一般人の僕でも簡単に乗れた。
利用方法はアプリ「Waymo One」をインストールしてクレカや電話番号を登録するだけ。注意点として、もしアメリカでは電話番号認証が届かない可能性があるから、会員登録は日本で済ませておくのが無難↓
行先を入力するだけで迎えに来る

UberやGOタクシーと同じで、行先を入力したらWaymoがお迎えに上がる。
アプリでドアロックを解錠

車が到着するとアプリ画面に「Unlock」が表示されるからタップで解錠。
アプリかモニタで発進

乗込んでドアを閉めるとスマホ画面かモニタ上に「Start ride」が表示されるからタップしたら発進する。
車内の設備
モニタ

モニタが前と後ろに付いてるんだけど、凄いのが周囲の車や人を検知して映し出してくれる。精度も高くて驚かされた。
おそらくこのモニタの趣旨は検知した情報を可視化することで、乗客に正しく認識していると安心させるためだと思う。
音楽を流せる

モニタから音楽を流すこともできる。デフォでも結構な数の曲が入ってるし、SpotifyやYouTubeMusicと連携させて自分のプレイリストを流せるから退屈しない。
無人なのをいいことにドライバーに気を遣わず爆音で流せる。さらに外の音が聞こえなくても運転しているのは自分じゃないから関係ない。この割り切った仕様は理にかなっている。
充電ポート(Type-C)

Waymoに限らず最近の車にも充電ポートはあるけど、タクシーではあまり見ないかも。配車サービスでスマホの充電が無くなると詰むからこの配慮はありがたい。
気になる精度

Waymoは複数のセンサーを組み合わせることで対象物との距離だけでなく、色や文字、速度、立体的な形まで捉えている。しかもこれを360度、全方位カバーしているから死角が存在しない。
それらを踏まえて実際に乗った感想は2つ↓
- 反応が速い
- 減速がスムーズ
反応が速い

路肩の車が飛び出して来た時にすぐブレーキがかかった。なんなら、車が飛びだす前から予測して減速してた。Waymoじゃなきゃ見逃しちゃうね。
というのも、人間はブレーキをかけるまで「約0.7~1秒以上」かかる。それに対してWaymoは「約0.1~0.2秒」ほど。人間は判断してからさらに足でブレーキを踏むからどうしても遅れる。
さらに人間と違って、よそ見しないし、瞬きもしないから注意力が一定。そして何度も言うが360度に対応。まさにホークアイ。
減速がスムーズ

上の文でWaymoの反応が速いと書いたが、その検知機能を活かして減速もスムーズ。車との距離から最適なブレーキ力を算出している。乗り心地は良かったし、自分以外の運転で酔わなかったのは久しぶり。
今後の可能性と課題

今回、無人タクシーに乗って未来を感じた。今後もっと発展すれば、物流ドライバーの人手不足が解消できるだけでなく、免許の無い子供や高齢者の年齢格差もなくせる。
じゃあ、このまますべての車が自動運転になるかと言われると微妙で、避けては通れない課題もある。
まずは悪天候時の運転が懸念される。日本では雪が降るからセンサーに異物が付着した場合、誤検知して支障をきたす恐れがある。

さらに事故時の責任の所在は一番厄介。正常な車に人がぶつかった場合、歩行者の責任なのか。また、誤作動による事故は自動車メーカー、それともサービスを提供している企業の責任なのか?といった感じで法整備が必要になる。
ハッキングによるサイバーテロも脅威。悪用されるリスクはゼロではないはずだ。
そして現状の車と入れ替える手間。将来的に今の車と自動運転車は共存できるのかも不透明。もし世間の安全基準が今と逆で「自動運転>人の操作」となった場合、敢えて運転をしている人は危険だと認識される日が来るかもしれない。

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